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伊藤文義塗装店の軌跡

ありがとう!最後に言えるか塗り替え工事

伊藤文義塗装店外観写真

低価格塗装をどうしたらできるのかを考えたり、塗装について比較検討したりするためには、さまざまな技術的知識が必要となります。

家が長持ちする為には、家をいつまでも綺麗でいさせるためには、家を使われる材料の品質や耐久性とは、考えを挙げればキリがありません。

私は、そうした基本を十五歳から、建築現場で学びました。興味の無い方は、読み飛ばして頂いて結構なのですが、お客様からも、よく聞かれますのでお話します。

技術の大切さとすばらしさを学んだ会社勤め時代

私は、静岡県の富士宮市で生まれ育ち、富士宮北高校へ入学しました。
今でいうと、富士宮北高等学校商業科という専攻になりますが、中途退学してしまいました。

高校を中退してからは、地元富士宮の塗装会社に就職しました。
そこでは、様々な仕事をさせてもらう機会がありました。工場プラントの塗装や住宅建物の塗装・家具塗装・吹き付けに始まり、製紙会社の大型煙突塗装工事の責任者、変わった所では、携帯電話の塗装・浴室クリーニング・浴槽再生事業等の仕事等、こうした仕事を通じて、技術の大切さとすばらしさを学びました。

会社を立ち上げようと一念発起するまで

ある時、私の中に悩みが生じてきたのです。
一生懸命に仕事をするなら、もっと人と直接に触れ合う仕事がしたい。そう思い始めたのです。

反論があるのを承知で言うのですが、例えば、コンビニやファミリーレストラン、宅配ピザの店に、私は人間くさい個性を感じません。勤めていた塗装会社も、私にはそう見えたのです。

わたしは、もっともっと人間くささがあふれる所で働きたくなったのです。お客さまに直接喜んでもらえて、生の声を聞くことが出来て、それが仕事になるのなら、そっちの方がやりたくなったのです。

しかし、当時の私に何が出来るでしょうか?
確かに塗装のことに関しては、総合的にやってきましたから、知識もありました。でも、そんな知識だけでは、食べていけません。
何ヶ月も考えた末のことです。
「家の塗装ならやれる。建築物の塗装ならある程度は知っている。しっかりした仕事さえ約束すれば、何とか大丈夫だろう。」

しかし、親を始め、周りの人たちには、猛反対されました。
「自分で始めて生活できるのか、いい会社に入ってまじめに仕事をしていたほうが安定している、何を血迷ったのか?」
反対されると予想は出来ていましたが、そのときの私は、夢と希望、ワクワクで一杯だったのです。
決めたら、もう止められません。決めた翌日には、退職していました。

苦悩
伊藤文義、苦悩の日々
想像を絶する程の厳しい現実を思い知った

私は当時、すでに結婚しており、妻・子供が二人いました。しかし、周りの心配どおり、勢いだけ良くても、現実は厳しいものでした。
お金も満足に準備していませんでしたから、格好いい事務所もありません。トラックが必要でも、買うお金がありません。広告だって出せません。

毎日毎日、知らないご家庭をまわっては「塗装で何かお困りのことがあれば、道具も持っていますから、今すぐ安く出来ます・・・」
正直いいまして、辛かったし、悔しかったです。
百件回っても仕事はゼロという日が続いたこともあります。創業したころから一緒の仲間と、「ダメかも・・・」と話をしたこともありました。

正直、辛かったし、悔しかった。
会社を辞めたのが十二月だったから、お正月があけて一月七日から訪問を開始した。
人目を避けては道を歩き、寒さと寂しさが余計に身にこたえた。
夕暮れになって暗くなると、なぜだか目から涙が出そうになって、唇を噛みしめた。
自宅の近所を訪問するのが恥ずかしくて、家から少し離れた場所を選んで訪問し、寒さで足の先の感覚がなくなっても、自分が決めたことだからと、歯を食いしばった。
しかし、訪問販売の経験もない私が、何百件回っても仕事なんて取れるはずもない。
あまりにかわいそうに見えたのか、お茶を出してくれるお婆さんもいた。
温かかったし、嬉しかった。でも、かわいそうにと思われたのが、何よりも悔しくて、ショックだった。

よく考えてみれば当たり前ですよね。
実績も無く、どこの誰だか分からない相手に、五百円の工事だって任せられるはずがありません。
当時は、仕事の量が少ないわけですから、材料を安く買うことだって出来ません。安く買うことが出来ない割りに、高く売れないから儲けもありません。

会社を創業する前は、甘く考えていました。
「まあ、丁寧な仕事をすれば、お客様も分かってくれるはずだ。」
しかし、現実は想像を絶するほど厳しかったのです。

ようやく少し上手く行き始めた矢先の災難
知人や友人に助けられて、何とか少しだけ仕事が頂けるようになった頃の事です。
少し調子に乗っているとバチが当たるのか、せっかく建てたプレハブ仮設の事務所を、火災でなくしてしまったのです。
そのことで会社はつぶれそうになりました。
でも、それ以上に、殺気立つように噴き上がる自分への怒りと、やるせないような悲しさで頭が混乱し、どうして良いのか分からなくなるほどでした。
それから数ヵ月後、なんだかボーっとしたままの仕事が続きました。
転機
伊藤文義写真
周りに支えられ、励まされ、学ばせていただいた

しばらく経って、私はもう限界だと思ったのです。
そんな私を見て、いろんな人が助けてくれました。励ましてくれました。本当に、心のそこから頭の下がる思いでした。
こうして、だんだんと、お客様がご友人をご紹介くださったり、広告も出せるようになりました。

今では、少しだけ社員も増えました。
しかし、今振り返ってみても、私は特別変わったことをしてきたわけじゃありません。「お客様の生の声」から学ばせて頂いた事を、コツコツやってきただけです。

経験から言えること

こんな経験から、少しだけ、生意気なことを言います。私どもが、お客様の生の声を聞き、喜んでもらう仕事をしてきたから、言えるのです。
技術を知り、活用することは大切です。技術の進歩が無ければ、人類はここまで進歩しなかったでしょう。
その意味で、技術はものすごく大切です。
しかし、技術だけではダメなのです。技術に心がこもっていないと、良い塗り変え工事なんて、できっこないのです。

又、近年、有力塗装メーカー等が、営業マン一人に、「月のノルマ五〜六棟受注して来い」という形で、工事を受注し、いざ、工事のほうは、無残にも激安で下請けに投げ、施工塗装業者も安い請負金額ながらも採算が採れるように手抜き施工による塗装工事をしてしまっているという現状を、感じる機会が増えました。
塗装材料には、耐光性、耐久性、耐摩耗性、耐水性、など様々な特質が必要となります。
その材料をその物の状況に合わせて選択し、お客様の住宅を長期にかけ守ろう!そして、私たちが関わる一人でも多くのお客様に、喜び・感動をしていただくためにはどうすればいいのか、「やっぱ、栄和さんじゃなきゃ!」といっていただくためにはどうすればいいのか。
当社は、技術と心で他店と差別化を図り、お客さまには人情厚く接していき、塗装工事のスーパーカリスマ業者として進んでいこう、そう決めたのが、住宅塗り替え塗装専門店のきっかけなのです。

しかし、大切なことがあるのです。
家を塗るのは、あくまでも人間のやることであるということです。
家に住むのも人(お客様)であり、塗装職人が住むのではありません。
当社は、お客様の理想の塗装を目指し、又、お客様がご満足頂ける塗装工事を行って参ります。

伊藤文義と伊藤和洋写真
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